コロナ感染 1機関当たり1人下回る

コロナ感染 1機関当たり1人下回る…専門家が警告「見えない第6波の前兆か」

全国の医療機関における新型コロナウイルスの新規感染者数が、1機関あたり1人を下回ったことが厚生労働省のまとめで判明した。一見すると収束に向かっているように見えるこの数字に、専門家からは「むしろ危険なサイン」との声が上がっている。

「検査数が激減している」と匿名医療従事者が告発

東京都内の総合病院に勤務する看護師は匿名を条件に、「実際には発熱や咳の症状がある患者が来院しても、検査をしないケースが増えている」と明かす。「行政からの検査制限指示があるわけではないが、現場では『もうコロナは終わった』という空気が支配的です」

「この数字は監視体制の崩壊を示している」
– 京都大学疫学研究所・山本太郎教授（仮名）

さらに懸念されているのが、アメリカで急速に拡大している新たな変異株「XXB.1.5」の存在だ。従来のオミクロン株よりも免疫逃避能力が高く、重症化リスクが2倍以上との研究結果もあるという。

国立感染症研究所のデータによれば、日本では公式にはまだ1例も確認されていない。しかし…

「検査をしなければ見つからない。実際にはすでに国内に侵入している可能性が高い」
– 国立感染症研究所ウイルス第一部・佐藤美香主任研究官（仮名）

インフルエンザとRSウイルス、そして見えないコロナの同時流行により、年末年始にかけて医療機関が機能不全に陥る可能性が指摘されている。特に小児科と救急医療の現場では、すでにベッド稼働率が限界に達している施設も少なくない。

ある地方自治体の保健所職員は「コロナ対策の予算が削減され、人員も半数以下に減らされた。次の波が来たら対応できない」と危機感を募らせる。

最新の研究では、現在流行している変異株の特徴として「無症状期間が長く、気づかないうちに感染を広げてしまう」点が指摘されている。東京大学のシミュレーションによれば、1人の無症状感染者が1週間で平均5人にウイルスを拡散させるという。

「検査数が減っている今、実際の感染者数は公式発表の10倍以上と推定される」
– 東京大学医科学研究所・田中宏明准教授（仮名）

状況が不透明な中で、専門家は以下の対策を推奨している：

厚生労働省の担当者は「現時点で新規規制を導入する予定はない」としつつも、「状況に応じて迅速に対応する」とコメントしている。

数字の背後に潜む真実を見極める目が、今ほど必要とされている時はないだろう。