タクシー会社に 毎年ツバメ巣40個… その裏に潜む「不吉な伝説」と失踪事件の謎
毎年春になると、あるタクシー会社の車庫にツバメが巣を作り始める。一見、ほのぼのとした光景に見えるが、この会社では「ツバメの巣の数」が不吉なサインとして恐れられている。実はこのタクシー会社、過去10年間で40人以上のドライバーが失踪するという不可解な事件が続発しており、奇妙なことにツバメの巣の数と失踪者の数が一致しているのだ。
「ツバメの巣が増える年は、必ず誰かが消える」
東京都郊外に本社を構える「サクラタクシー」では、毎年3月から4月にかけてツバメが車庫に巣を作る。地元では「ツバメは幸せを運ぶ」と言われ、従業員たちも当初は歓迎していた。しかし、5年前から不気味な現象が起こり始めた。
「2019年、ツバメの巣が12個できた年、12人のドライバーが行方不明になりました。最初は偶然だと思っていましたが、翌年は巣が8個で8人が消え…このパターンが毎年続いています」
そう語るのは、匿名を条件に取材に応じた同社の管理職男性。2023年には巣の数が過去最多の15個に達し、実際に15人のドライバーが消息を絶ったという。
超常現象研究家が指摘する「死の前兆」
超常現象研究家の黒木昭彦氏はこの現象について、こう分析する。
「ツバメは古来、魂を運ぶ鳥と考えられてきました。特に、不自然な死を迎えた者の魂がツバメに宿るとする伝承は日本各地に存在します。このタクシー会社の場合、ツバメが『次に誰の魂を運ぶか』を教えに来ている可能性が高い」
さらに恐ろしいのは、失踪したドライバーたちの最後の乗客について、全く情報が残っていない点だ。GPS記録によれば、失踪直前の営業運行中に「乗客が乗車した」記録があるものの、どのドライバーも目的地に到達する前にルートから外れ、消息を絶っている。
「あの車庫から聞こえる声…」元従業員の証言
2年前に同社を辞めた元ドライバー・田中さん(仮名)は、夜間の車庫で奇妙な体験をしたという。
「深夜の点検中、誰もいないはずの車庫で『助けて…』という声が聞こえたんです。声のした方向を見ると、ツバメの巣の下に立っていた先輩ドライバーの姿が…しかし翌日、その人は失踪しました。後で聞くと、他の同僚も同じような体験をしていることが分かりました」
民俗学の権威・伊藤教授はこの現象を「ツバメの巣が『異界への扉』になっている可能性」を指摘する。
「ツバメの巣が一定数を超えると、現世とあの世の境界が薄れる場所が生まれるという伝承があります。この会社の車庫は、もともと戦時中に多くの人が亡くなった場所に建てられており、その土地の記憶がツバメを通じて現れているのかもしれません」
会社側の対応と増え続ける謎
サクラタクシー広報部は公式には「単なる偶然の一致」とコメントしているが、内部では毎年ツバメの巣を撤去しようとする試みが続けられている。しかし、不思議なことに撤去しても翌日には元通りに巣が復活しているという。
さらに不可解なのは、失踪したドライバーたちのタクシーメーターが、最後に記録した金額が全て「6660円」だったことだ。この数字について、オカルト研究家の間では「ゾロ目による不吉なサイン」と囁かれている。
今年も既にツバメの巣が7個確認されており、従業員たちは「今年は誰が消えるのか」と恐怖に震えながら日々の業務を続けている。ある匿名のドライバーはこう呟いた。
「ツバメが巣を作り始めたら…それが俺の死の宣告かもしれない」
サクラタクシーの車庫に巣立つツバメたちは、果たして何を知っているのか―。春の訪れとともに、また新たな失踪者の名前がリストに加わる日が近づいている。
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