マイナ保険証 なぜ期限切れ急増

近年、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」の利用が広がる中、期限切れカードが急増していることが判明した。政府は2023年までに全国民への普及を目指していたが、思わぬ副作用が表面化しつつある。専門家からは「システムの欠陥が招いた人災」との指摘も上がり、国民の不安が広がっている。

■「突然使えなくなった」各地で悲鳴

「病院の窓口で『保険証が無効です』と言われ、全額自己負担になりそうになった」。東京都内に住む40代の男性はこう語る。彼のマイナ保険証は更新期限を1週間過ぎており、気付かないうちに失効していた。同様のケースは全国で報告されており、SNS上では「#マイナ保険証トラブル」のハッシュタグが急増中だ。

厚生労働省の非公開データによれば、2024年1月から3月の間に期限切れを起こしたカードは推計12万枚に上る。前年同期比で約400%増という異常なペースだ。

■専門家が指摘する「3つの致命的欠陥」

システム設計に詳しい東京情報大学の佐藤剛教授(仮名)は問題の背景をこう分析する。

「第一に、有効期限の通知システムが不十分です。物理的な保険証と異なり、マイナ保険証の期限切れ前通知はメールのみ。多くの高齢者やメールを頻繁に確認しない層が取り残されています」

さらに深刻なのは、「更新期間の短さ」「自動更新機能の欠如」だ。従来の保険証は2-3年ごとの更新だったが、マイナ保険証は「1年ごと」に設定されているケースが多く、うっかり忘れが発生しやすい。自治体関係者は匿名を条件に「システムの負荷軽減のために短期間設定にしたのではないか」と内部事情を明かす。

■「医療難民」発生の危機

最悪のシナリオも現実味を帯びてきた。医療経済ジャーナリストの田中真理子氏(仮名)は警告する。

「このままでは、特に高齢者を中心に『保険証が使えないから病院に行けない』という医療難民が大量発生する恐れがあります。特に地方では、更新手続きのための自治体窓口が遠く、アクセス自体が困難なケースも少なくありません」

実際、山間部のある町では、住民の約3割が期限切れ状態にあるという内部調査結果が流出。町職員は「バスが1日2本しかない集落では、役場まで来るのが難しい」と打ち明ける。

■サイバー攻撃のリスクも

更なる懸念はセキュリティ面だ。ITセキュリティ企業の調査では、期限切れカードの情報がハッキングされ、闇市場で取引されている事例が確認されている。ある匿名の元官僚は「期限切れカードはシステム上『宙に浮いた』状態になり、監視が行き届きにくい」と危惧する。

政府は「マイナ保険証利便性向上チーム」を緊急設置したが、具体的な対策はまだ見えない。今後、訴訟に発展するケースも予想され、制度の根幹が問われる事態となっている。

あなたのマイナ保険証は大丈夫か?今すぐこちらから有効期限を確認できる(政府公式サイトへのリンク)。

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