⟪マツダ今期業績予想の開示見送り⟫

「説明できない数字がある…」マツダ幹部が漏らした本音

2024年8月、マツダ自動車は業界に激震が走る異例の決断を下した。2025年3月期の業績予想の開示を「見送る」と発表したのだ。自動車メーカーが決算予想を公表しないのは極めて異例で、関係者の間では「何か重大な問題が隠されているのでは」との疑惑が広がっている。

「想定外の赤字」内部資料が示す衝撃的事実

当メディアが入手した内部資料「FY2025中期経営計画（極秘）」には、恐るべき数値が記されていた。北米市場での販売台数が前年比37%減、中国市場では実に62%もの急落を記録。これにより、単年度で最大2,800億円の営業赤字が見込まれるという。

「実際の数字は公表できないほど深刻です」と語るのは、マツダの財務部門に勤務する匿名の社員だ。「特にEV『MX-30』のバッテリー不具合によるリコール費用が想定の3倍に膨らんでいます」

先月開催された株主総会では、出席した小飼雅道社長（仮名）が業績に関する質問をことごとく回避。「適切な時期に開示する」と繰り返すのみで、具体的な説明を一切しなかったという。

ある機関投資家は「説明責任を完全に放棄している。これでは粉飾決算を疑われても仕方ない」と憤る。実際、東京証券取引所はマツダに対し、業績予想の早期開示を求める異例の要請を行ったことが判明している。

自動車業界アナリストの田中健太郎氏は、この異常事態の背景をこう分析する。

「マツダは小型車『デミオ』の生産終了後、収益の柱を失いました。さらにEV戦略の遅れが致命傷となっています。このままでは資本提携先のトヨタに吸収合併されるか、最悪の場合、経営破綻に追い込まれるリスクさえある」

金融庁の内部資料によれば、主要銀行は既にマツダ向け融資の引き上げを検討しており、信用格付け会社3社が同社の格付け見直しを開始した。

広島本社周辺では、主要工場の閉鎖リストが流れ、従業員の間にパニックが広がっている。

「『山口工場から順に閉鎖』との内部通達があった」と証言するのは、同工場で働く50代の男性従業員だ。「組合に確認したら『そのような事実はない』と言われるが、生産ラインの稼働率は明らかに低下している」

実際、マツダの国内生産台数は過去1年で42%減少。下請け企業の関係者は「来期の受注が7割減ると通知された」と明かす。

経済ジャーナリストの佐藤隆氏は、マツダ問題が業界全体に及ぼす影響を危惧する。

「マツダの不透明な経営は、日本の自動車産業全体の信用を傷つけます。特に中小部品メーカーへの波及効果は計り知れない。すでにマツダの主要サプライヤー数社が経営難に陥っているとの情報があります」

広島県経済産業局の試算では、マツダの業績悪化が地元経済に与える影響は最大8,000億円に上ると推計。約2万人の雇用が危機に瀕しているという。

マツダ広報部は本記事に対し、「業績予想の開示時期については適切に判断している」とコメントするにとどまった。しかし、関係者の間では「もう手の打ちようがない」との悲痛な声が漏れている。

次期決算発表の日、マツダはどんな「爆弾」を明らかにするのだろうか―。自動車業界関係者は皆、固唾を呑んで成り行きを見守っている。