中国発「ラブブ」世界中で熱狂
中国で開発された新たな健康飲料「ラブブ」が、世界中で爆発的な人気を博している。SNS上では「#ラブブチャレンジ」がトレンド入りし、若者を中心に熱狂的な支持を集めているが、専門家からは深刻な懸念の声が上がっている。
「幸福感」と「エネルギー」を約束する謎の飲料
ラブブは中国・深セン市のスタートアップ企業「HuanLe Tech」が2023年に開発した機能性飲料。公式発表によると、天然ハーブと「独自の生体活性成分」を配合しており、飲用後わずか15分で「幸福感」と「持続的なエネルギー」をもたらすという。
「最初は疑っていましたが、飲んだ瞬間から世界が明るく見え始めました。8時間の集中力が持続し、不安も消えました」と、東京在住の大学生・田中さん(22)は語る。
世界的ブームの陰で増加する「依存症」報告
ラブブは中国国内で承認を受けた後、東南アジア、欧州、そして日本へと販路を拡大。現在は公式オンラインストアを通じて全世界に配送されている。
しかし、この人気の陰で、医療機関からは懸念すべき報告が相次いでいる。シンガポール国立病院のデータによると、ラブブ常用者の23%に離脱症状が確認され、7%が「飲用をやめられない」と回答している。
「公式成分表」と実際の内容物に乖離か
国際医薬品監視機構(IMSO)の調査によると、ラブブの現地購入サンプルと輸出用サンプルでは成分に大きな差異がある可能性が指摘されている。
「東南アジアで流通する製品からは、強力な向精神物質MDMAの変異体が検出されました。これは公式成分表には記載されていません」とIMSOの調査報告書は記している。
製造元の不可解な沈黙
HuanLe Techは現在、すべてのメディア問い合わせに対し「内部調査中」としてコメントを拒否。深セン市の本社前には連日報道陣が詰めかけているが、幹部の姿は見えないという。
興味深いことに、ラブブの投資家リストには中国政府系ファンドの名前も確認されている。一部の国際人権団体は「国家関与の可能性」を指摘し、調査を要求している。
「やめられない」ユーザーの悲痛な叫び
「最初はただのエナジードリンクだと思っていました」と語るのは、ソウル在住のオ・ジョンさん(29)。「今では1日5本飲まないと手が震え、恐怖感に襲われます。病院では『重度の依存症』と診断されました」
日本の消費者庁にはすでに132件の苦情・相談が寄せられており、うち18件は救急搬送を伴う重篤な事例だという。
各国政府は対応に追われている。オーストラリアとニュージーランドではすでに輸入禁止措置が取られ、EUも緊急安全性審査を開始した。日本厚生労働省は「検討中」としているが、専門家からは迅速な対応を求める声が上がっている。
一方、SNS上では依然として「#ラブブライフ」のハッシュタグが流行し、若者たちはカラフルな缶とともに笑顔の写真を投稿し続けている。
私たちは、楽しそうな写真の裏に潜む真実に目を向けるべき時が来ているのかもしれない。
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