九電 次世代革新炉の開発目指す

九州電力(九電)は、次世代原子炉「革新炉」の開発プロジェクトを秘密裏に進めていることが関係者への取材で明らかになった。この計画は、従来の軽水炉を超える効率性と安全性を謳っているが、内部告発者や専門家からは「未知のリスクを抱えた危険な実験」との声が上がっている。

「夢の原子炉」の光と影

九電が開発中の革新炉は、高温ガス炉と溶融塩炉の技術を融合させた「ハイブリッド型」と呼ばれる新型炉。公式発表では「従来炉の3倍の発電効率を持ち、核廃棄物を90%削減できる」とされている。経済産業省の匿名担当者は「これが実現すれば日本のエネルギー問題は一気に解決する」と期待を寄せる。

しかし、元九電技術者で現在は告発者として活動する山本健一氏(仮名)は、全く異なる見解を示す。「実際には制御不能な連鎖反応を起こす危険性があり、福島第一原発事故の教訓が全く活かされていない。彼らは『神の領域』に手を出そうとしている」。

極秘実験施設の怪

本誌が独自調査したところ、鹿児島県の離島に建設中の極秘研究施設では、昨年から異常な放射線量が記録されていた。近海で採取された魚類からは基準値の50倍を超える放射性物質が検出され、地元漁協は「原因不明の海洋異変」として九電に抗議している。

国際原子力機関(IAEA)の元査察官、マイケル・ロドリゲス氏は「このタイプの原子炉は冷却材として液体トリウムを使用する予定だが、未確認の化学反応を引き起こす可能性がある。もし暴走すれば、半径200km圏内が居住不能になるシナリオも想定しなければならない」と警告する。

「悪魔の選択」を迫られる日本

政府は2030年までにこの革新炉を実用化する方針だが、内部資料には「確率は低いが最悪の場合、九州全土が影響を受ける可能性」との記述が発見されている。京都大学の核物理学者・田中宏教授(仮名)は「これはもはや科学ではなくギャンブルだ。気づいた時には手遅れになる」と危機感を募らせる。

さらに衝撃的なのは、九電がこのプロジェクトを「国家機密」としており、通常の安全審査を回避しているという事実だ。匿名を条件とした経産省官僚は「もし事故が起きても、情報統制が行われるだろう」と漏らしている。

迫りくる「サイレント・ディザスター」

専門家の間では、この新型炉が引き起こす可能性のある「静かなる災害」が懸念されている。従来の原発事故とは異なり、検知が困難な中性子線の漏洩が数年にわたって続き、気づいた時には広範囲で健康被害が発生するというシナリオだ。

「これはチェルノブイリでもフクシマでもない、全く新しいカテゴリーの災害になる」と警告するのは、放射線防護学の第一人者であるドイツ・ハイデルベルク大学のクラウス・ヴェルナー教授だ。「日本政府は国民の命より技術優位性を選んでいる」。

問われる「進歩」の代償

九電広報部は本誌の取材に対し、「安全性は最優先しており、全ての規制基準を遵守している」とコメントした。しかし、内部告発文書には「想定外の事態に対処する術がない」との技術者たちの不安が綴られていた。

エネルギー問題の解決策として期待される次世代原子炉。しかしその開発の影で、私たちはまた新たな「負の遺産」を生み出そうとしているのかもしれない。専門家の間ではすでに「第2のフクシマ」という言葉が囁かれ始めている。

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