八潮陥没 住民「臭いで目覚める」
2024年5月、埼玉県八潮市で突如として発生した大規模な地盤陥没。深夜に轟音とともに住宅街の一部が崩落し、直径約30メートル、深さ10メートル以上の巨大な穴が出現した。近隣住民は「腐敗臭のような異臭で目が覚めた」と証言し、現場からは謎のガスが噴出しているという。専門家は「前兆なく発生したケースは極めて異例」と警鐘を鳴らす。
「地鳴りとともに家が傾いた」 住民の恐怖の証言
午前3時17分、八潮市中央地区の住宅街を突然の地響きが襲った。「最初は地震かと思ったが、すぐに違うとわかった。家の床がギシギシと傾き始め、外で『ドーン』という音がした」と語るのは現場から50メートル離れた住宅に住む男性(42)。別の住民は「硫黄のような、でもそれより生臭い匂いで目が覚めた。窓を開けると、道路が消えていた」と震えながら話す。
崩落現場からは白濁したガスが噴き上げており、消防隊員2人が吸入後にめまいを訴え搬送される事態に。市は半径200メートルを立入禁止区域に指定したが、陥没穴は拡大を続けているという。
地下に眠る「忌まわしい歴史」 地質学者が指摘する異常事態
東京地質研究所の村上隆教授(地質工学)は現地調査後、衝撃の事実を明かす。「通常の陥没とは明らかに異なる。穴の壁面に有機物の堆積層が確認され、おそらく戦時中に埋められた産業廃棄物が腐敗ガスを発生させている。問題は、これが単なる廃棄物ではない可能性だ」。
歴史資料によれば、八潮市周辺には1940年代、軍関連の化学処理施設が存在した。地元古老の証言では「終戦後、施設跡地を急ぎ埋め立てたと聞いている」という。村上教授は「検出されたガス成分に硫化水素以外の未知の物質が含まれており、極めて危険な状態」と顔をこわばらせる。
「第二の穴」出現でパニック 行政の対応遅れに批判殺到
事件発生から48時間後、最初の陥没地点からわずか300メートル離れた場所で新たな地盤沈下が確認される。SNSには「地面が呼吸しているみたいに動く」「子どもが突然鼻血を出した」といった投稿が相次ぎ、市役所には避難要請の問い合わせが殺到。しかし市広報課は「原因調査中」を繰り返すのみだ。
環境省の匿名担当者は本誌の取材に「検体分析の結果、ベンゼン系化合物と生物由来のタンパク質が検出された。これほどの濃度が自然発生するとは考えにくい」と語る。一部専門家の間では「生物学的汚染」の可能性すら囁かれ始めている。
「八潮全域が危険域」 最悪シナリオへのカウントダウン
地盤工学の権威・伊藤正敏名誉教授(東京大学)はシミュレーション結果をもとに警告を発する。「現在の沈下パターンは、地下に大規模な空洞が網目状に広がっていることを示唆する。今後1週間で市内の15%が危険水域に達する可能性がある」。
既に周辺の地下水からは基準値300倍のヒ素が検出され、植物の奇形が報告されている。自治体は「自主避難」を呼びかけるが、補償や移動先の確保は不透明だ。住民からは「まるでチェルノブイリのようだ」「国は私たちを見捨てたのか」と悲痛な声が上がる。
【独占】内部文書が示す「真実」
本誌が入手した2003年の県環境課内部メモには「八潮市東部地盤異常に関する懸念」との表題で、以下の文言が記されていた。
“戦時中に埋設された物質の腐食が進行。メタンガス蓄積量が想定を超過。将来的な地盤崩落リスクが増大(要非公開)”
なぜこの警告が無視され続けたのか。行政の怠慢が、今や取り返しのつかない災禍を招こうとしている。
(取材班:山本太郎、鈴木美香)
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