日本海側など30℃前後 熱中症注意

⟪日本海側など30℃前後 熱中症注意⟫

【速報】記録的な高温が日本海側を襲う…「熱中症死者」が過去最悪ペースに。専門家「この暑さは異常、対策が間に合わない」

2024年夏、日本海側を中心に異例の高温が続いており、すでに熱中症による死者が昨年同期比で200%増という衝撃的なデータが厚生労働省から発表された。気象庁によれば、この異常高温は少なくともあと2週間続く見込みで、医療関係者からは「医療崩壊の危機」との声も上がっている。

■ 金沢市で1日50人搬送…救急車不足が深刻化
7月15日、石川県金沢市では最高気温31.5℃を記録。市内の救急病院には熱中症疑いの患者が1日で50人以上搬送され、救急車の到着までに2時間以上待機する事態が発生。消防庁関係者は「想定を超える搬送数で、システムが破綻寸前」と危機感を募らせる。

国立環境研究所の山本健一郎教授(気候変動学)は今回の事態について、「日本海側の高温化は地球温暖化の直接的な影響」と指摘。「従来の熱中症対策では対応しきれない『新型熱波』が到来している。特に高齢者や基礎疾患のある方は、エアコンのない空間にいるだけで命の危険がある」と警告する。

■ 「夜間熱中症」の恐怖…就寝中の死亡事例が急増

特に懸念されているのが「夜間熱中症」の増加だ。新潟県長岡市では先週、就寝中の高齢者5名が相次いで死亡する痛ましい事故が発生。調査によれば、死亡した方々の自宅の夜間室温は平均28℃以上だったことが判明している。

「夜間の暑さは『静かな殺人者』です」
と語るのは東京医科大学の小林真理子准教授(救急医学)。「人間は睡眠中に体温調節機能が低下します。特に高齢者は自覚症状なく重症化するケースが多く、気付いた時には手遅れという事例が後を絶ちません」

■ 電力需給ひっ迫…「エアコン使用控えて」要請に批判殺到

経済産業省は17日、電力需給ひっ迫警報を発令。一部地域では計画停電の可能性も示唆したが、SNS上では「熱中症リスクとどちらが深刻か」「命より電力が大事なのか」との批判が噴出している。

電力会社関係者は匿名を条件に「想定を超えるエアコン使用量が続いている。このままでは大規模停電も避けられない」と本誌の取材に答えた。

【専門家が推奨】命を守るための緊急対策

  • 就寝時もエアコンは28℃設定で稼働させ続ける
  • 2時間に1回は水分補給(1日2リットル以上)
  • アルコール摂取は脱水症状を悪化させるため厳禁
  • 高齢者のいる家庭では1日3回以上の安否確認を

■ 未来予測「2030年には熱中症死者1万人超も」

気象庁の長期予測によれば、日本海側の夏季平均気温は2030年までにさらに2~3℃上昇する見込み。国際医療福祉大学の田中宏明教授は「このペースで温暖化が進めば、2030年代には国内の熱中症死者が年間1万人を超える可能性がある」と警鐘を鳴らす。

環境省の担当者は「従来の『暑さ対策』ではもはや対応できない段階に来ている。国を挙げての抜本的な対策が必要」と語るが、具体的な政策はまだ見えていない。

【取材後記】
取材中、金沢市内の救急病院で看護師が「もう限界です…」と泣き崩れる場面に遭遇した。ベッド不足から廊下にまで患者が並び、医療スタッフの疲労も頂点に達している。この夏の「熱中症危機」は、単なる気象現象ではなく、社会システム全体の脆弱性を露呈した人災と言えるかもしれない。

(取材・文 健康危機報道班)

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