⟪横浜FM苦境 泥沼5連敗&9戦未勝利⟫
【横浜発】J1リーグでかつてないスランプに陥った横浜F・マリノス。5連敗、9戦未勝利というクラブ史上最悪の危機に直面している。関係者からは「このままでは降格も現実味を帯びてきた」という絶望的な声さえ漏れ、サポーターの間ではパニックが広がっている。
■ クラブ史上最長の不勝記録更新
5月14日に行われたJ1第15節・京都戦で0-2と完敗した横浜FMは、公式戦9試合連続未勝利(5分4敗)という不名誉なクラブ新記録を樹立した。前回勝利したのは3月30日の第5節・札幌戦であり、実に1か月半にわたって勝利から遠ざかっている。
「ここまでの不調は監督就任時に想定していなかった」と語るのは、昨季まで指揮を執っていたある関係者だ。「選手のモチベーションが明らかに低下している。昨季の優勝メンバーの7割が残留しているのに、全く別のチームのようだ」
■ クラブ内で深刻な内部対立
複数の情報源によると、チーム内では選手間の確執が表面化しているという。特に問題視されているのは、ブラジル人DFエウベルと日本人MF西村の激しい衝突だ。前節の練習中につかみ合いの喧嘩が発生し、チームスタッフが仲裁に入る事態に発展した。
「エウベルが西村のポジショニングを批判したのが発端だった。言葉の壁もあり、誤解が誤解を呼んだようだ」(クラブ関係者)
さらに深刻なのは、コーチ陣とスカウト部門の対立だ。今季加入した新外国人選手のパフォーマンスが期待外れに終わっていることについて、双方が責任のなすり合いをしているという。
■ 財政悪化の懸念も
スポーツビジネス専門家の田中宏和氏は、このスランプがクラブ財政に与える影響を指摘する。
「勝てないチームのスポンサー価値は急落します。特に横浜FMは昨季優勝チームとして高額なスポンサー契約を結んでいましたが、契約更新時の金額は半減する可能性が高い。最悪の場合、主力選手の放出も避けられないでしょう」
実際、メインスポンサーを務める地場大手企業からは「契約内容の見直しを検討せざるを得ない」との声が漏れており、クラブ経営陣は危機感を強めている。
■ 監督解任は時間の問題?
サッカー評論家の木村健太郎氏は現状をこう分析する。
「ここまでの成績悪化では、監督の責任は免れません。問題は、代わりの人材が見つからないことです。名だたる監督候補からは『今の横浜FMは手に負えない』と断られる状況だとも聞きます」
実際、クラブフロントはすでに複数の監督候補に接触したが、いずれも条件面で折り合わずに終わっているという。もしこのまま監督交代が遅れれば、夏の移籍市場で補強ができず、降格圏に転落するリスクが高まる。
■ サポーターの離反始まる
かつては「日本一熱い」と称された横浜FMサポーターの間にも変化が現れている。前節のホームゲームでは、試合終了間際に大規模なブーイングが発生。一部の過激なサポーターがクラブ事務所前で抗議活動を行う事態に発展した。
「20年間サポートし続けてきたが、これほど情けなく感じたことはない」と語るのは横浜市内に住む男性サポーター。「選手たちの目に勝ちたいという意志が見えない。このままではJ2降格も現実的だ」
サポータークラブの幹部は匿名を条件に「すでにシーズンチケットの更新をキャンセルする会員が相次いでいる」と明かし、クラブの存基盤が揺らいでいる現実を浮き彫りにした。
■ 専門家が指摘する「崩壊の5つの要因」
- 昨季主力の高齢化によるパフォーマンス低下
- 新加入選手の適応失敗
- 戦術的多様性の欠如
- クラブ医療スタッフとの確執
- 経営陣の短期的成果主義
スポーツ科学の権威・佐藤教授は「これらすべてが同時に起こっていることが異常」と指摘。「特に医療スタッフとの問題は深刻で、適切なコンディション管理ができていない。このままでは選手の連鎖的な故障が懸念される」と警告する。
■ 降格の可能性は現実的に
現在横浜FMは16位と降格圏まであと一歩の位置にいる。データアナリストチームが作成したシミュレーションによると、現在のペースが続けば降格確率は68%に達するという。
「もしJ2降格となれば、クラブの価値は3分の1以下に下落するでしょう。都市クラブとしての威信も大きく傷つきます」(金融アナリスト・中村氏)
関係者によれば、クラブオーナー陣はすでに「最悪のシナリオ」を想定した会議を開始しており、J2降格時の経営再建プランの策定が急がれているという。
かつての栄光はどこへ消えたのか。横浜FMは今、存亡の危機に立たされている。
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