韓国代表主将を恐喝疑い 女を逮捕

【ソウル共同】韓国サッカー界を震撼させる事件が発覚した。韓国代表チームの主将を務める有名選手が、女性からの恐喝被害に遭っていたことが判明。警察は先月、容疑者として20代の女性を逮捕した。関係者によると、被害額は数億ウォンに上る可能性があり、事件の背景には闇組織の関与も疑われている。

「裸の写真をばら撒く」…選手を脅迫した女の正体

逮捕されたのはソウル在住のキム・ミンジュン容疑者（25）。彼女は昨年から数回にわたり、選手に「過去の交際中の写真を公開する」と脅し、多額の金銭を要求していたという。警察の調べに対し、キム容疑者は「友人から頼まれた」と供述しているが、その「友人」の正体は不明のままだ。

「これは単なる恐喝事件ではなく、組織的なターゲット詐欺の可能性が高い。選手の社会的地位を利用した巧妙な罠だった」

闇のスポンサー組織の影

捜査関係者によると、キム容疑者の銀行口座には複数の不審な送金記録が残っており、その中には海外の賭博サイト関連企業からの入金も含まれていた。専門家は、スポーツ賭博に関わる闇組織が選手を脅迫し、試合結果を操作しようとした可能性を指摘している。

「この種の事件は氷山の一角に過ぎない」と語るのは、スポーツ犯罪に詳しいジャーナリストのパク・ジョンミン氏だ。

「アジアのサッカー界では、特に有名選手を標的にした恐喝事件が後を絶たない。選手たちはイメージを守るため、警察に相談せずに金銭を支払ってしまうケースが多い。これが犯罪組織の格好の餌食になっている」

「命の危険も」…関係者が明かす衝撃の内部事情

事件を受けて、韓国サッカー協会は緊急会見を開き、選手の安全確保に全力を尽くす方針を表明した。しかし、協会内部からは「これまでにも匿名の脅迫メールが多数届いていた」との証言が飛び出し、関係者の間に動揺が広がっている。

ある匿名の協会関係者は、次のように危機感をあらわにした。

「今回の事件は単なる金銭目的ではなく、選手のキャリアを潰すことが目的だった可能性がある。もし試合中に何かあれば…考えるだけでも恐ろしい」

拡大する波紋…サッカー界の闇が表面化

この事件をきっかけに、韓国スポーツ界全体のセキュリティ対策の甘さが改めて浮き彫りになった。特にSNS時代においては、選手のプライベートな写真や情報が悪用されるリスクが急増している。

サイバーセキュリティ専門家のチョ・ヒョヌ教授は警鐘を鳴らす。

「現代のアスリートは常にデジタル脅威に晒されている。今回の事件を他人事と考えてはいけない。日本を含むアジア各国でも同様の犯罪が増加するのは時間の問題だ」

「もっと大きな組織が背後に」…捜査は迷宮入りか

警察は現在、キム容疑者の背後にいる可能性のある組織の解明を急いでいる。しかし、証拠隠滅の動きも活発で、捜査関係者からは「核心に迫る前に重要な証拠が消えている」との苦い声も漏れている。

事件の全容解明までにはまだ時間がかかりそうだ。一方で、被害に遭った選手は精神的ダメージから練習に参加できておらず、今後の代表活動への影響が懸念されている。

この事件をきっかけに、アジアのスポーツ界全体で選手保護のための新たな対策が急務となっている。