1歳息子が難病 母は目の前真っ暗

1歳息子が難病 母は目の前真っ暗…「治療法なし」医師の宣告、その後に潜む“闇の組織”の影

「もう助からないかもしれない…」神奈川県横浜市に住む佐藤美咲さん(仮名・32歳)は、生後10ヶ月の息子・大輝くん(仮名)の診断結果を聞いた瞬間、目の前が真っ暗になったという。大輝くんは「先天性ミトコンドリア代謝異常症」という難病を発症し、医師から「有効な治療法はない」と宣告されたのだ。

「普通の子育てがしたかった」母の絶望

「最初はただの風邪だと思っていました。熱が下がらず、ミルクも飲まなくなって…」美咲さんはそう振り返る。近所の小児科から大学病院へとたらい回しにされ、最終的に下された診断は「ミトコンドリア病」の一種だった。

「この病気の患者の80%は3歳までに亡くなります。現時点で確立された治療法は存在しません」
— 国立小児医療研究センター・田中浩一郎教授(仮名)

美咲さんはSNSで同じ病気の家族を探し、情報を求めて必死にネットを検索した。そこで出会ったのが「ミラクル治療を提供する」と謳う謎の医療団体「新生医療研究会」だった。

「治ります」高額治療の罠

「最初は半信半疑でしたが、他のお母さんたちの『治った』という体験談を見て…」美咲さんは夫に内緒で団体に接触。300万円の「初期検査費」を支払い、大輝くんを連れて指定されたクリニックを訪れた。

「最近、こうした闇医療団体が急増しています。患者家族の心理的弱みにつけ込み、高額な『治療』を売りつけるケースが後を絶ちません」
— 消費者庁特殊詐欺対策課・伊藤真紀子調査官(仮名)

しかし、そこで行われたのは「特殊波動療法」と称する怪しい施術だけ。1ヶ月後、大輝くんの容体は急変し、救急搬送された。

「臓器売買」の噂まで…

さらに恐ろしいのは、この団体に関する都市伝説的な噂だ。ある匿名掲示板には「治療の名目で子供を連れ去られ、その後行方不明になった」という書き込みが複数存在する。

「国際的な臓器売買ネットワークとつながっている可能性があります。特に難病の子供は『需要』が高いのです」
— 国際犯罪ジャーナリスト・佐々木健氏(仮名)

現在、美咲さんは弁護士と共に団体への損害賠償請求を準備中だが、「新生医療研究会」の事務所は既に閉鎖され、関係者の足取りも掴めていないという。

専門家が警告「ネット情報に潜む危険」

難病家族の心理的ケアを研究する精神科医の見解は深刻だ。

「絶望的な状況に追い込まれた親は、通常では考えられない判断を下すことがあります。SNSや掲示板の匿名情報に依存する前に、必ず公的機関に相談してください」
— 東京慈恵会医科大学・山本真理子教授(仮名)

美咲さんは今、後悔と自責の念に苛まれている。「普通の子育てがしたかっただけなのに…」。大輝くんは現在、人工呼吸器をつけた状態で入院中だ。医療費は貯金を切り崩して賄っているが、先行きは見えない。

この事件は、難病と闘う家族が抱える絶望と、そこに付け込む悪質業者の存在を浮き彫りにした。あなたの周りに、同じような悩みを抱える家族はいないだろうか―。

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