1日100回子の吸引 言えない孤独

ある母親が、1日に100回以上も我が子を「吸引」するという衝撃的な習慣を続けていたことが明らかになった。この行為は一見すると育児の一部のように見えるが、専門家によればその背景には「現代社会の孤独と絶望が潜んでいる」という。

「吸引」の正体

東京都内に住む30代の女性Aさん（仮名）は、生後6ヶ月の息子を1日に100回以上も「吸引」していた。その方法とは、赤ちゃんの口や鼻に直接自分の口を当て、強く息を吸い込むというもの。Aさんはインタビューで「子どもの息を吸うと、一時的に不安が消える。もうやめられない」と語った。

「これは明らかに『育児依存症』の一種です。子どもの存在自体が『生きるための酸素』のように感じられ、物理的に吸引しないと生きていけないと錯覚してしまう。極めて危険な状態です」

増加する「新型育児障害」

実はAさんのようなケースは最近増加傾向にあり、専門家の間では「新型育児障害」として警戒されている。特にコロナ禍以降、孤立した育児環境がさらに深刻化し、通常の育児ストレスとは異なる「異常な依存行動」が報告されている。

ある調査では、母親の3%が「子どもの体の一部を吸引したことがある」と回答。そのうち0.5%は「1日50回以上」という驚くべき数字が出ている。

死に至るケースも

最も恐ろしいのは、この行為が赤ちゃんに深刻な影響を与えることだ。去年、大阪で生後4ヶ月の乳児が「吸引による窒息」で死亡する事件が発生。母親は「ただ子どもと一体になりたかった」と供述している。

「吸引行為を続けると、乳児の呼吸器系に不可逆的なダメージを与えます。最悪の場合、脳への酸素供給が阻害され、発達障害や突然死を引き起こす可能性があります」

SNSで広がる危険な共感

問題をさらに複雑にしているのが、SNS上で「#子の吸引」というタグが密かに流行していることだ。ある匿名掲示板には「子どもの吐息を吸うと幸せになる」「1日200回チャレンジ」といった危険な書き込みが確認されている。

精神科医の佐藤氏（仮名）は警告する。「これは一種の集団ヒステリーです。孤独な母親たちが異常行為でつながり、正当化し合う。早急な対策が必要です」

見えないSOSのサイン

Aさんは現在、精神科での治療を続けているが、「吸引をやめると自分が消えてしまう気がする」と訴えている。専門家は、このような行為の背景には「自己肯定感の極端な欠如」があると分析する。

「現代の育児環境はあまりに孤独です。この事件は、社会全体で子育てを支えるシステムが崩壊していることを示すシグナルでしょう」と田中教授は語る。

行政は「新型育児障害対策プロジェクト」を発足させたが、表面化していないケースはさらに多いと見られている。あなたの周りに、異常なまでに子どもに執着する親はいないだろうか―